りんご酒を作る
林檎でお酒を作ろうと思ってサイトを見るといろいろなレシピが紹介されている。でも分からないことばかり。
林檎酒の作り方
<リンゴの種類>
◇ 酸味の強いリンゴ:
どの林檎を使うかが問題。一般的には紅玉を使う。強い酸味が酒の味を引き締める。本当かな。普通は紅玉。今回調べて分かったが「サワールージュ」とか「あかね」という品種も魅力的。
- 「紅玉」最近は紅玉の流通量が少なくなかなか良いものが手に入らない。英名はジョナサン。
- 「ジョナ・ゴールト」=ジョナサンの改良品種?
- 「サワールージュ」。「ふじ」の自然交雑実生の改良品種。宮城県?。
- 「あかね」名前の通り赤い。紅玉の交配種)。200グラム/個の小ぶりなリンゴ。紅玉と同じだね。酸味が売り。
◇ 酸味にこだわらない
お酒の味より香りとなれば王林(おうりん)系が中心となる。もっと素直に好きなリンゴでリンゴ酒でも構わない。それがお酒というものですから。気分・気持ち最優先。ミックスしてオリジナルにしても面白い。ジューシーで甘味の多いリンゴは味をマイルドにする。アルコール度数が下がるといったほうが正しいだろう。多分。
<リンゴのカッティング>
どうでも良さそうだけどこだわる人はいる。何等分するのか。細かくカットすれば接触面積が増えるので酒(焼酎)の中へリンゴのエキスが溶け込むスピードが速くなる。速くお酒ができてしまう。促成酒造。そういうものは多分不味いんでしょう。味オンチには関係ないのでヌーボーなんて言いながら飲めば良い。
こだわりの手作りなら、できるだけゆっくり染み出るようにすれば熟成したリンゴ酒になると期待して、なるべくカットしない、多くの時間をかける。
(1)蔕(ヘタ)と臍(ヘソ)のところにはどうしてもごみがたまるので除去したい。先の尖ったナイフで切り出す。アルコールを吹きかけてごみを流し落とす。
(2)蔕(ヘタ)と臍(ヘソ)を通して一緒に芯のところをくりぬく。そういう道具があればいい。
(3)2分の1カット。見えている種は取り払う。閉じこもっている種はそのまま。
(4)4分の1カット。この辺が限界。この後、6分の1カット、8分の1カットと進めることができるがボトルの広口を通るか通らないかはあまり変わらない。
要点は、
- 蔕(ヘタ)と臍(ヘソ)はゴミ(何が入り込んでいるか分からない)は除去する。
- 見えている種は除去する。残っているとしたにこぼれる。本物の証明にあえて使う?
- 4分の1カット以上細かくはカットしない。
- 皮は剥かない。薬品が残っている懸念もあるのでカットする前によく洗うこと。ゴミもできるだけノズルをかけて洗い落とすこと。
<レモンの輪切り>
どのレシピにもレモンを入れるとある。あの黄色い堅い皮も白い柔らかい皮も駄目で果肉だけをスライスして入れるとある。酸味を補うためか風味がでるのか。クエン酸でもいいのか。
酸味が不足すると間の抜けた味になる?多分、そうなんだろう。レモンの風味は余計だね。だからクエン酸でも全然構わない。レモンの絞り汁でも同じだが液体が汚れるから避ける。クエン酸がベストだろう。
なぜ、酸味が必要か。果実の中の少ないエキス(ジュース)を焼酎で割るのだからどうしても薄味になってしまう。
加えて、砂糖を入れることで甘さを補うがエキスとのバランスをさらに崩すことになる。要するにただの砂糖水で焼酎を割ったようなもの。
果実酒って果実の風味が残るだけの焼酎のレモン水割りなんだ。なんか馬鹿げている。
<氷砂糖>
なぜ、氷砂糖を入れるか。甘いほうが美味しいと感じる(人が多い)からだ。だからレシピは全部そろいもそろって氷砂糖を入れるとしている。甘ったるい酒なんか飲めたものじゃないのに。なぜか。女がレシピを書いているからだ。酒の味も分からない女が。酒の味が分かる女や男共は、付き合いで一口飲むだけで席を外す。
女どもがあげるもう一つの理由。腐敗防止。保存食なのだ。男どもは言う「酒は腐るのか?」。濃度が不足すれば酒につけても腐る。当然だ。25度の焼酎では駄目で、35度の焼酎を使えという理由だ。
女どもには分からないだろうが、酒の味を台無しにする砂糖を入れたくなかったら、リンゴの量を減らすこと。アルコール度数をあまり下げないこと。もしくは、もっど度数の高いアルコールを使う。もしくはカビの生えない環境で保存すること。普通は冷蔵庫。常温熟成>冷温熟成。冷温熟成はさらに時間をかけるのでさらに美味しくできる。筈だ。
<ミキシング>
漬け込み。ボトルは2リットルまたは3リットルまてゃ4リットル。これくらいでもう十分でしょう。小さいボトルでいろいろ作るのがいいでしょう。失敗も成功もほどほどで。だから2リットルサイズのキャニスターがベスト。
まず、リンゴ4個(4等分カットしたもの)をボトルに入れる。
レモン輪切り2個(サイズの大きなサンキスト?)をボトルに入れる。レモンは入れなくても構いません。
ここからが大事。だれも教えてくれない。
焼酎(代替アルコールは別途)を注ぐ。レシピどおりに1リットル近くも注いではいけない。500ミリリットルで止めておけ。リンゴ全部は浸らない。
そのまま密閉して2日間ほど置いてからリンゴを追加します。多分、2個分(4等分カット)は入る筈です。
さらに2日間ほど置いてからまたリンゴを追加します。最大2個。トータル8個。これ以上は駄目です。入らなければ4分の1カットでも構わない。
ここで入る余地があれば焼酎を追加します。
氷砂糖は入れません。
(ソーダー水で割って飲む前提なら入れても良い。常温熟成の場合も入れたほうが無難。)
<保存と熟成>
仕込み時、保管時を通して、作業の前後は焼酎を噴霧してカビ対策を怠りません。
冷蔵庫の野菜室(結構温度は低いですよ)に入れますが、キャニスターのまま入れないでポリ袋にいったん入れてから。野菜が持っている雑菌と接触する機会を減らします。
1ヵ月後にレモンの輪切りを取り出します。タイミングはレモンの苦味とのトレードオフですが、加減が分かるようならレシピ不要ですね。いろいろ試すしかありません。
レモンの取り出し時に、ボトルに隙間ができていたら焼酎を継ぎ足します。キャニスターが溢れる寸前まで。
3ヶ月~6ヶ月後にリンゴを取り出します。最後まで取り出さない人もいます。リンゴを多めに入れているので3ヶ月では短いでしょう。
冷温熟成のため更に半年間寝かせます。最初の漬け込みから約1年を目処にします。
<カビ対策>
キャニスターは煮沸消毒・熱湯消毒するがガラスですから下手すると割れます。大きな鍋でもフライパンでも水を張ってキャニスターをいれキャニスターにも水を入れます。横にできるような勝手に水が循環するので好都合ですが、横にできない場合は立てたままでも構いません。ふたはかぶさるようにしますが、締め切ってはいけません。常識。
焼酎を噴霧器に入れて、ビンの口の周囲、手のひら、キャニスターを閉じ込めるポリ袋、そのた道具などに吹きかけて殺菌します。
<果実酒用アルコール>
普通は35度の焼酎。ホワイトリカー。寶酒造。
ホワイトラム45度(ラムホワイト45度も同じ)。ケーキやカクテル用に利用される。度数が高いのでリンゴを多く使う場合はホワイトリカーよりこちらが安心。ただしお値段は2倍程度になります。
<カルテとメモリ>
◇ カルテ
カルテを書いて貼り付けておく
- 責任者
- 最初の仕込みの日
- リンゴの品種と量(個数と、分かればグラム数)
- 使ったレモンの量(不使用のケースも含めて)
- 使った砂糖の種類と量。氷砂糖100グラムとか。
- レモンを引き上げた日
- リンゴを引き上げた日
- 使った酒の種類と量
- 保管状態(冷温熟成か常温熟成か野菜室かパントリーか床下かなど)
- 特記事項(気になること、次の管理者に伝えること)
◇ メモリ
メモリを張っておく。ラインを入れて日付を記載する。天使の分け前で減った分も分かるようにできると面白い。