梅干しを作ると副産物で梅酢が出来る。梅酢はわざわざ市販品を買う人もいるくらい用途は多い。にも関わらず、手作りの極上の梅酢を持て余す。
<梅酢漬>
梅酢漬けにぴたっと来る野菜は、カブ(カブラ)、ミョウガ、新ショウガ、ヤマイモ。これに限る。
今一というか経験が必要なのは、キュウリ、ナス。梅酢が絡まなくてもこの2つは定番で、舌が馴染んでいる分、評価は容赦がない。
ダイコンの梅酢漬けは失敗の率が多い。ニンジンは殆ど無理。
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梅酢漬けでは、また梅酢が残るから、野菜のエキスも入ってうま味も出ているから、煮物や飯物に使うのが良い。普通のご飯や煮物に少し入れる分には只の隠し味として魅力的だ。
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<梅酢飯>
具材たっぷりの炊き込みご飯(梅酢の炊き込みご飯)に使おうと思ったが世間のレシピは梅風味に利用するだけで今一。それでも、米と梅酢と昆布茶でご飯を炊いて炊き上がりにしらすと大葉刻みを散らしても美味しそうだ。
組み合わせは好みで色々工夫できるが、季節柄、夏の食欲不振を跳ね返すには、梅しらす飯が一番ぴったり来る。
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<梅酢煮>
梅酢を使ってさっぱりした煮物を作る。梅酢が無ければ梅と酢を使っても同じことが出来る。じっくり煮込むスタイルを取るので夏野菜の場合はむしろソース~ドレッシングとして使った方が適当だろう。
◇青魚の梅酢煮
- 主な材料
- 青魚。イワシ(鰯)またはサンマ(秋刀魚)またはアジ(鯵)。
- 梅酢(または酢)、ショウガ(スライスまたは針切り)、みりん(AND/OR砂糖・黒糖)、醤油、酒、水、鷹の爪、ネギ(好みで)、ゴボウ(好みで)(カットして冷水で灰汁抜きしておく)、梅干し(好みで)。
- 手順
- 魚(鰯~秋刀魚)は頭・尻尾・内臓は取り除き水洗いする。水気を切って、適当なサイズにぶつ切りする。鍋の底に平たく綺麗に並ぶサイズ。
- 生水は最初に鍋で煮沸させて沸騰したら火を止めて梅酢を加えて馴染ませる。青魚の場合、生水のまま使わないこと。
- 水の量は魚を入れた時の高さの2倍程度。骨ごと食べることができるようにじっくり煮るので、水は少な目より多目がよい。。
- 魚を並べる。多分、水の高さは魚の高さの2.5倍程度になる。
- 最初は強火にし、煮沸したら弱火に戻す。そのまま30分程度、煮汁の高さが魚の高さの1.5倍ぐらいになるまで煮る。ゴボウを入れる場合は最初から一緒に煮る。
- 途中で灰汁取りをする。
- 残りの材料を入れる。魚を傷つけないように注意する。
- 味が馴染んだ頃合いに必ず味見をしてください。
- 弱火または極弱火で煮汁がなくなるまで。焦がす直前まで煮る。
- 焦がしたら1時間の苦労が水の泡です。少々煮汁が残っている段階で蓋を録り、水蒸気を追っ払ってから、火を止める。焦げは魚が焦げる前に煮汁が焦げるのでタイミングを間違えないように。
- シソの実は食感が気になる場合は入れない。粗切りの梅干しの果肉の方が良い。
◇鶏豚の梅酢煮
- 材料
- 鶏肉または豚肉。部位は好みで。
- 野菜。ゴボウ(好みで)、ニンジン(好みで)、キノコ(シメジ、エノキ)(好みで)、ショウガ、ネギ(好みで)、ニンニク、ゆで卵(好みで)、コンニャク(好みで)、タマネギ(好みで)、インゲン(好みで)。
- 梅酢(AND/OR 酢)、みりん(AND/OR 砂糖・黒糖・蜂蜜)、酒、水、醤油、鷹の爪。
- 手順
- 肉は適当なサイズにカット。少し大きめにカットした方が形は良い。小麦粉を振っておく。
- フライパンでニンニクと肉を炒める。ニンニクは焦がさないこと。根菜・キノコも追加して炒める。
- 水を加えて最初は強火で、煮立ったら弱火にして梅酢を加えてことこと煮る。灰汁と余分な油を取る。
- 残りの具材・調味料を入れて煮る。
- 煮汁が無くなったら終了。
- 好みで入れる野菜などは品数は少なめに。あれこれ入れると味のぼやけたもの(お煮しめ風)になる。使う肉の種類で好みで選別してください。
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