梅干し作りで塩が溶けない時の対処法?
梅干し作りで塩が溶けない時の対処法?
梅漬け用ポリ袋(ジップロック)に梅と塩を入れるところから梅干し作りまたは梅漬け作りは始まる。
この最初の単純な作業は、しかし、矛盾に満ちている。
最初は青梅と塩が接触するだけで、塩が溶け入るべき梅酢は存在しない。
漬物の場合は、圧力を掛けて野菜の中の水分を無理矢理押し出して塩と接触させて塩水を作る。一度塩水ができると塩と野菜の接触面が一気に増えて漬け込みは進みだす。
梅干しも漬物と同じように重石を載せて圧力を掛ける人もいる。むしろ重石派の方が多いでしょう。
綺麗なままの梅に拘る人は重石は載せない。
どうするか?
(1)何が何でもさっさと梅酢を上げたいなら重石を載せる。重石は手順案(2)、(3)と併用でも効果的。但し、梅の形を崩したくないときは期間・量は慎重に選択することです。特に完熟梅利用時。
(2)時間があれば、ジップロックに梅と塩を入れたら空気を抜いて適当に振って冷暗所(野菜室でもOK)に寝かす。朝夕1日2回程度、上下を変えたり振ったりしてやる。
(3)ジップロックに梅を入れた段階でホワイトリカーを適当量入れて梅に塗すように振る。次に余分なホワイトリカーをジップロックから抜いて、その後、目的量の塩を入れる。塩は梅表面に残ったホワイトリカーに溶けて最初から速い速度で浸透圧作用が進み、梅酢の生成も早い。ホワイトリカーは殺菌の効用もあるので管理上好ましい。その意味でホワイトリカーの付け足しを最後にやるのは好ましくない。
ホワイトリカー利用は殺菌効果と水との親和性効果を狙うもので極めて合理的なものです。癖のないアルコールが好ましいですが、勿論、お好みならブランデーなど度数の高いアルコールを使っても構いません。
※
梅と仕込んだ塩が溶けないときの対処
梅と仕込んだ塩が溶けないときの対処
”塩が溶けない”のは一時的な状況ですが、いずれ溶けますから心配ご無用ですとはなりません。
普通、塩は何もしなくても湿度がある程度あれば空気中の水分を自分で吸収して溶けます。
-
塩が溶けない理由
- 塩が容器の下に落ちて、梅と塩が適切に接触していない。
- 密封が不十分で容器内も乾燥している。
- 梅の産毛(うぶげ)がよく洗い取られていないために、梅と塩が適切に接触していない。青梅を使うときは要注意。
- 塩の量が少ない。塩を減らすと、「浸透圧で梅の水分を引き出して塩が溶け、溶けた塩が更に浸透圧で梅の水分を引き出す」という循環が回り難い。
塩が溶けないと何が問題?
- 塩で守られていない梅が空気に晒された状態が続くと空気中の菌がついて梅にカビが生えます。
- 腐敗菌があれば、下手すると梅が腐ります。
- (注意)減塩梅干しを樽に入れて仕込むとカビに襲われる理由も分かりますね。
塩が溶けないときの対処
- 塩を追加する。
- ホワイトリカーを吹きかける。殺菌と塩の溶解を助けます。
- ホワイトリカーの代わりに酢(林檎酢が良さそう)を使っても良い。
- 密封ポリ袋を利用する。空気を追い出して密封。毎日上下(天地)を変える。
- 梅はよく洗って表皮の細かい毛(産毛)を落とす。完熟梅は産毛は少ないので神経質になることは無いし、果肉が崩れやすいので注意深く扱うこと。
- 減塩の時は仕込む段階でホワイトリカーや酢を吹き付ける。漬け込む梅の重さの数%~10%程度。
- 量にもよりますが樽よりはポリ袋を使う。
※
漬け込みの塩が溶けない
漬け込みの塩が溶けない
塩と塩分濃度
漬け込むが塩が溶けないで底に溜まっている。梅酢の上がりが遅いと塩が残ります。
塩の入れ過ぎの場合は底に溜まります。当然。計量ミスがないか確認してください。昔の梅干しなら梅の重量の10%~30%が普通。健康志向の今時は流石に20%を越える塩分にはしません。10%~15%を目指す人が多いようです。
健康志向で10%以下を目指す人もいますが、作り方も気を使うし、味も今一ですから、自家製では少ないのではないでしょうか。減塩梅干しが店先で売られていますが、梅干しをお湯に付けて塩抜きして食べているような感じになります。そういう味も勿論好き好きです。
果肉の量が少ない痩せた梅を利用すると重量の割りに梅酢は少なくなって塩が溶けにくくなりますが、漬けこむ前の乾燥をやり過ぎたとしても、目で見て分かるような影響は考え難いですね。気にするようなファクターではないということです。
どんなに入れすぎても塩分の濃度には限界がありますから、気にしなくていいです。1キログラムに対して350グラムが限界。計量ミスかどうかも分からず溶けない状況だけがある場合は、仮に300グラム(30%)で漬かっていると判断して同量の酢を入れれば15%に戻せます。勿論、底に沈んだ塩は取り除いてください。
計量ミスが明確なら、一旦梅を取り出して、塩分の濃度を調整します。濃度が分からなくなってしまったら、一度洗ってやり直します。但し、時間が相当経過していた場合は、酢を加えて調整しますが、確かな舌を持っていることを祈りながらやります。本当に分からない時は自分の舌だけが頼りなんて、言っていて、最近は多分、塩分濃度を測るものも売っているのでは。
計量ミスが無い場合は、梅からの水分がまだ追いついていないだけですから、もう少し時間をかければ解決します。1日1回、梅の天地を変えて梅酢の上がりを促します。重石をすればもっと早まりますが、時間が有れば自重だけで済ませます。
-
漬け込むときの工夫として、軽くお酒(ホワイトリカで十分)で梅を湿らせてから使うと、塩が溶ける案内になって梅酢の上がりも早く出来ます。
※
※
登録:
投稿 (Atom)
人気の投稿:週間
-
梅酢が濁っている 梅酢 ここでいう梅酢は梅干しを作るときに出てくる梅酢のことです。本来は無色透明ですが、梅干しの漬け込みに問題があると梅酢が濁ることがあります。梅酢の様子をみて濁っていないかどうか確認することも大事です。 梅酢は、赤シソを入れて、シソの葉...
-
果実シロップの低温殺菌の意味と方法 低温殺菌とは 牛乳などで風味を損ねないで殺菌するための手法。温度的には60度~70度。もう少し高く設定することもある。 果実シロップの場合は、常温で作った場合は途中で菌・カビなどが紛れ込んでいる可能性があるので、保存性確保のた...
-
古い梅干し(昨年・一昨年の梅干し)の土用干し 古い梅干しはどうするかという話です。 (1)何もしない 何もしないでそのまま消費して行く。全く何も問題ありません。好みの味で落ち着いているなら何もしないのが一番でしょう。保存環境としてもカビの様子など無ければ特に言う...
-
失敗したカリカリ梅の始末の付け方 カリカリ梅を作ったつもりが全然カリカリにならない。あるのは只の梅酢漬け。しかも皮はやたら硬い。中はじゅくじゅく。どうやらカルシウムが果肉の奥まで達していなかったみたいだ。 卵の殻の量が少なかったか、塩分が多すぎたか、そういうことも失...
-
梅シロップを作るときに出てくる泡は何ですか? 炭酸ガスです。 発酵による生成物です。発酵が始まっています。 梅は生ものですし、作業は人間がやるので、消毒・滅菌をしても限界があり、雑菌はどうしても紛れ込んで来ます。果実シロップ作りでは多かれ少なかれ炭酸ガスは出てき...
-
梅干しに入れる赤シソの量:10%~30% 赤い梅干しを作るときに入れる赤シソの量はどれくらいか適当か? なかなか明確なガイドはない。好みの量でどうぞと突き放される。とは言え、大雑把には梅1kgに対して赤シソ100gが大方の共通ライン。 八百屋で赤シソを買う...
-
梅の実から出ているゼリー状のものはなんですか? 恐怖のヤニ果 農家の人はこのような梅を「ヤニ果」と呼ぶらしい。このゼリー状のものを除去すればOKなのか、梅そのものを除去するのか、ヤニ果の扱いがどうも分からない。 ヤニ果の取り扱い方 : 梅の果実障害...
-
漬け込みの塩が溶けない 塩と塩分濃度 漬け込むが塩が溶けないで底に溜まっている。梅酢の上がりが遅いと塩が残ります。 塩の入れ過ぎの場合は底に溜まります。当然。計量ミスがないか確認してください。昔の梅干しなら梅の重量の10%~30%が普通。健康志向の今時は流石に2...
-
Traditional brown rock sugar (梅仕事)氷砂糖の選び方 ホームセンターカインズホームで保存容器と一緒に氷砂糖を買ったら失敗だった。所変われば品変わる。カインズホームで一揃いと思ったのが間違い。ホームセンターは所詮ホームセンターだ。 ボ...
-
梅と仕込んだ塩が溶けないときの対処 ”塩が溶けない”のは一時的な状況ですが、いずれ溶けますから心配ご無用ですとはなりません。 普通、塩は何もしなくても湿度がある程度あれば空気中の水分を自分で吸収して溶けます。 - 塩が溶けない理由 塩が容器の下に落ちて、...
人気の投稿:月間
-
梅酢漬けに使った漬け汁は最後は捨てるの? 野菜の水分が多く出たものは塩分濃度も酸味も薄まっているので再利用には適さない。再利用する時は、水分が出ないものを使う。また、水分が出るものは水気を切る工夫をする。 水気を出す工夫:簡単なのは塩揉み・一晩漬けておく。浸透圧で水気が外...
-
失敗したカリカリ梅の始末の付け方 カリカリ梅を作ったつもりが全然カリカリにならない。あるのは只の梅酢漬け。しかも皮はやたら硬い。中はじゅくじゅく。どうやらカルシウムが果肉の奥まで達していなかったみたいだ。 卵の殻の量が少なかったか、塩分が多すぎたか、そういうことも失...
-
古い梅干し(昨年・一昨年の梅干し)の土用干し 古い梅干しはどうするかという話です。 (1)何もしない 何もしないでそのまま消費して行く。全く何も問題ありません。好みの味で落ち着いているなら何もしないのが一番でしょう。保存環境としてもカビの様子など無ければ特に言う...
-
梅酢が濁っている 梅酢 ここでいう梅酢は梅干しを作るときに出てくる梅酢のことです。本来は無色透明ですが、梅干しの漬け込みに問題があると梅酢が濁ることがあります。梅酢の様子をみて濁っていないかどうか確認することも大事です。 梅酢は、赤シソを入れて、シソの葉...
-
漬け込みの塩が溶けない 塩と塩分濃度 漬け込むが塩が溶けないで底に溜まっている。梅酢の上がりが遅いと塩が残ります。 塩の入れ過ぎの場合は底に溜まります。当然。計量ミスがないか確認してください。昔の梅干しなら梅の重量の10%~30%が普通。健康志向の今時は流石に2...
-
果実シロップの低温殺菌の意味と方法 低温殺菌とは 牛乳などで風味を損ねないで殺菌するための手法。温度的には60度~70度。もう少し高く設定することもある。 果実シロップの場合は、常温で作った場合は途中で菌・カビなどが紛れ込んでいる可能性があるので、保存性確保のた...
-
梅の実から出ているゼリー状のものはなんですか? 恐怖のヤニ果 農家の人はこのような梅を「ヤニ果」と呼ぶらしい。このゼリー状のものを除去すればOKなのか、梅そのものを除去するのか、ヤニ果の扱いがどうも分からない。 ヤニ果の取り扱い方 : 梅の果実障害...
-
梅と仕込んだ塩が溶けないときの対処 ”塩が溶けない”のは一時的な状況ですが、いずれ溶けますから心配ご無用ですとはなりません。 普通、塩は何もしなくても湿度がある程度あれば空気中の水分を自分で吸収して溶けます。 - 塩が溶けない理由 塩が容器の下に落ちて、...
-
土用干しの夜露の効果 夜露 温度が下がって飽和水蒸気量が下がって空気中の水分がものの表面に取り付いて夜露になります。日中の高い温度と乾燥、夜間・明け方の低い温度と湿気を交互に繰り返すことで、梅の中の湿度が適正化される・果肉も程よく柔らかくなる(熟成が進む)ことを期待...
-
梅干しの塩抜き (塩抜きをする理由) 梅干しを作るときに間違えて予定の塩分以上に塩を使ってしまった。 梅干しを料理に使いたいが塩分を抑えたい。 (塩抜き方法) 梅干しのロット単位で塩抜きする場合: 基本的には、工程を戻してやり直します。適正...
人気の投稿:年間
-
失敗したカリカリ梅の始末の付け方 カリカリ梅を作ったつもりが全然カリカリにならない。あるのは只の梅酢漬け。しかも皮はやたら硬い。中はじゅくじゅく。どうやらカルシウムが果肉の奥まで達していなかったみたいだ。 卵の殻の量が少なかったか、塩分が多すぎたか、そういうことも失...
-
梅の実から出ているゼリー状のものはなんですか? 恐怖のヤニ果 農家の人はこのような梅を「ヤニ果」と呼ぶらしい。このゼリー状のものを除去すればOKなのか、梅そのものを除去するのか、ヤニ果の扱いがどうも分からない。 ヤニ果の取り扱い方 : 梅の果実障害...
-
梅酢が濁っている 梅酢 ここでいう梅酢は梅干しを作るときに出てくる梅酢のことです。本来は無色透明ですが、梅干しの漬け込みに問題があると梅酢が濁ることがあります。梅酢の様子をみて濁っていないかどうか確認することも大事です。 梅酢は、赤シソを入れて、シソの葉...
-
漬け込みの塩が溶けない 塩と塩分濃度 漬け込むが塩が溶けないで底に溜まっている。梅酢の上がりが遅いと塩が残ります。 塩の入れ過ぎの場合は底に溜まります。当然。計量ミスがないか確認してください。昔の梅干しなら梅の重量の10%~30%が普通。健康志向の今時は流石に2...
-
古い梅干し(昨年・一昨年の梅干し)の土用干し 古い梅干しはどうするかという話です。 (1)何もしない 何もしないでそのまま消費して行く。全く何も問題ありません。好みの味で落ち着いているなら何もしないのが一番でしょう。保存環境としてもカビの様子など無ければ特に言う...
-
梅酢漬けに使った漬け汁は最後は捨てるの? 野菜の水分が多く出たものは塩分濃度も酸味も薄まっているので再利用には適さない。再利用する時は、水分が出ないものを使う。また、水分が出るものは水気を切る工夫をする。 水気を出す工夫:簡単なのは塩揉み・一晩漬けておく。浸透圧で水気が外...
-
(梅仕事)砂糖が焦げる温度 ジャムなど砂糖を温めるときは、砂糖を焦がさないかにとても神経を使います。一度焦がせば、好ましくない味と匂いが混じりこんできて悪い時は全て台無しの事態になります。 かと言って低温では砂糖の溶け具合が不十分で調理途中の状態のままになりかねませ...
-
梅と仕込んだ塩が溶けないときの対処 ”塩が溶けない”のは一時的な状況ですが、いずれ溶けますから心配ご無用ですとはなりません。 普通、塩は何もしなくても湿度がある程度あれば空気中の水分を自分で吸収して溶けます。 - 塩が溶けない理由 塩が容器の下に落ちて、...
-
カリカリ梅を作る カリカリ梅 カリカリ梅は梅干しの出来損ないかと思っていたら、これはこれで一つの食品。好んで食べることはないが、シラス干しとカリカリ梅の刻んだものが入ったおにぎりはとても美味しい。だから少し作りお気があっても良い。 カリカリ梅の作り方 サイト...
-
りんご酒を作る 林檎でお酒を作ろうと思ってサイトを見るといろいろなレシピが紹介されている。でも分からないことばかり。 林檎酒の作り方 <リンゴの種類> ◇ 酸味の強いリンゴ : どの林檎を使うかが問題。一般的には紅玉を使う。強い酸味が酒の味を引き締め...


