梅と酒粕を楽しむ
梅と酒粕を楽しむ
酒粕付の話をNHKが繰り返し放映していた。国民の健康を改善する観点からの番組放送だろう。酒粕付の圧倒的な有利性は塩分に頼らない漬物であること。歳を重ねた後でいきなり塩分注意しても手遅れかもしれないから、若いうちから塩分離れが求められるわけだ。
酒粕を使ったもっとも有名なものは奈良漬け。年代物は美味しいらしい。魚の粕漬けも美味しい。こちらは生もので年代物とはいかない。身が崩れてしまう。その他いろいろな食材の粕漬けが研究されているとか。
さて、
ウメについてはどうか?。梅は瓜ほどには強くないがそれでも十分丈夫な皮を持っているので粕漬けの熟成についても期待できるのではないか。
実験的レシピを考えてみたい。
(青梅|生梅)
綺麗に洗ってから、2日間ほど乾燥させる。天日干しの是非は不明。水分を抜いて粕床が緩まないようにするためだから、天日干しの方はより効果的と言えそうだが拘ることもないだろう。
粕床に漬け込む。 期間は1年以上。夏以外は室内常温(パントリー)、夏場は冷蔵庫。2か月に1回程度粕床をチェックする。弛み過ぎていたり、乾き過ぎていたりした場合は粕床を追加して調整する。
1年後に味をチェックする。美味しければ食用する。今一ならもう1年漬け込む。
長丁場になりそうだから他の野菜と一緒に漬け込むのは避けたい。
(完熟梅)
基本的な手順は生梅と同じ。皮を破ったり潰して破壊しないように扱いを丁寧にすること。また水分が抜けやすいことも想像でいる。生梅とはと分けておいた方が無難。
食用出来る時期は2,3か月ごろから可能になると思われるので、チェックの頻度は多くした方が良い。毎月でも。
粕床には、好みで、砂糖を加える。他の野菜(セロリ)、ドライフルーツを加えても面白い。
(梅干)
梅酢に使っている時は梅干を乾燥させて粕床に漬け込む。乾燥している梅干はそのまま漬け込む。粕床は気持ち弛めでも良い。酒を若干多く使う感じ。
塩分が多過ぎたり、捨てられないでいる古漬けの梅干しでも、失敗した(と思っている)梅干でもいい。
梅干しの粕漬けが美味という話はあまり聞かないから多分珍味の類だろう。作り過ぎないこと、早目に味をチェックすること。口に合えば占めたものだが、逆ならさっさと撤退した方がいいでしょう。
野菜(セロリ、キュウリ)と一緒に漬け込む方が面白いが、この場合は粕床が緩むので注意すること。
(梅酢付(の梅))
手順は同じ、乾燥させてから漬け込む。皮が軟らかいので破れないように注意する。粕床が緩みやすいので注意。梅酢の塩分もあるので、野菜も一緒に入れて早めに食べるのが良さそうだ。
(梅酒の残り梅)
梅酒に漬かっていた梅はどうしようもなくてジャムにしても隠し味でしか使えない代物。これを粕床に漬けてどうなるものか。酒が逆に抜けて超珍味になるかも。抜け殻に幸あれ!かな。
※
露茜
露茜
珍しく露茜の記事が流れ着いた。取りあえず転載です。
露茜は茨城県つくば市生まれだったらしい。例の果樹研究所だから縁もゆかりもある訳だ。
栽培マニュアルは和歌山県内限定だろうか?。電話してもらえるものならもらってみたい。
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- 和歌山県立うめ研究所
- http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/070109/gaiyou/011/011.htm
- 〒645-0021
- 和歌山県日高郡みなべ町東本庄1416-7 【地図】
- TEL:0739-74-3780
- FAX:0739-74-3790
http://www.hidakashimpo.co.jp/news/2016/03/post-5329.html
うめ研究所が露茜の栽培マニュアル作成
2016年3月11日
新しい梅の市場を開拓しようと、県立うめ研究所は赤い果実が特徴の梅の新品種「露茜(つゆあかね)」の産地化を目指している。梅シロップや梅酒などに加工するときれいな色に着色できるので、食品加工メーカーからの引き合いは多いという。同研究所では農家の栽培監理マニュアルを作成した。
露茜は農研機構果樹研究所(茨城県つくば市)がスモモと梅を掛け合わせて開発し、平成21年に品種登録された。果実や果肉に赤色色素が豊富で機能性が高いことが大きな特徴。現状は、町内では清川、高城地区で栽培されているが、生産者は50~60軒で生産量は年間2㌧程度と少ない。しかし、梅シロップ、梅酒などに加工した場合にきれいな赤色になるため食品加工メーカーからの引き合いが多く、中野BC(海南市)が赤色梅シロップ、南部美人(岩手県)が梅酒とスパークリング梅酒を試作。今秋から販売に乗り出す。県工業技術センターではシート状や粉末にした食品素材も開発し、今後はパンやケーキ、菓子類などへの活用も期待されている。
県立うめ研究所では露茜の普及を進めようと、農家用として栽培管理マニュアルをつくった。安定的に生産して加工原料とする技術を開発するため、関係機関と連携しながら取り組んだ成果をマニュアル化した。「品種特性」「早期多収生産技術」「高品質果実の供給技術」「果実の機能性と新しい加工商材の開発」の項目別に紹介している。A4判、カラー刷り27㌻。同研究所では「全国的にみた各家庭の梅の購入数量はピーク時の7割に落ち込んでいる。新たな梅の市場を開発するためには梅干し以外の商品への加工開発を進めていくことが重要。食品加工メーカーから注目を集める露茜の普及拡大を図り、付加価値の高い新規加工品の開発を推進していきたい」と意欲を見せている。マニュアル本は同研究所℡073-74-3780で無料配布している
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梅干しの酒粕漬けを作る
梅干しの酒粕漬けを作る
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- 思い立ったのは粕漬けの塩抜き効果の話を読んだ時。本物志向なら予め塩漬けにした素材は使わないだろう。しかし、塩が勝ちすぎて食べ難くなってしまった食材を利用できるなら、それもまたよし。自然流で、突っ張らないでいいでしょう。
- 普通は、塩鮭をイメージする。甘塩 中塩 辛塩。甘塩は生臭くて不味い。味がいいのは中塩か辛塩だが、塩分は体に悪い。粕漬けにして塩抜きをする。要するに生鮭で無く塩鮭でいいのだ。
- 次に思い当たるのが塩分を強くした梅干しの扱い。これも粕漬けにすれば塩抜きが出来て少し変わった味が楽しめるかもしれない。実際、可能なものでしょうか?
- 梅干しを酒粕に漬けるレシピは無い訳ではないが極めて少ない。多分、珍味の一つとして極一部の人に受け入れられているだけではないか。多くの人がチャレンジするが口に合う人は極少数というのが現実なんだろう。自分はその極少数かその他大勢か確認する作業はやっておいて損はないだろう。
- 普通に、梅干しの塩抜きをするなら、梅酢に漬ければよい。梅酢がなければもっと普通に酢につければよい。そのあと、再度天日干しをしてもよいし、梅酢漬けとして食しても良いが、まあ梅干しにした方が味はまとまるでしょう。
- 粕床を作った時に、試しに数個の梅干しで試してみればよいでしょう。梅干し向けの粕床を特別に作る必要はない。梅干しの粕漬けが美味しい(自分の口に合う)と分かった時に考えれば十分だ。
- 梅干しの粕漬けを作る時はついでにセロリも一緒にやってみることだ。梅干しの塩が抜けていない分の調味になる筈だ。
梅の粕漬け
梅干しになる前の梅(生梅)の粕漬けも面白いかも知れない。青梅か完熟梅か、分からなければ両方やってみればよい。
上質な酒粕は蔵元の直売店にはいつでも並んでいる筈だ。(本当かな?)
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