果実酒・梅酒にホワイトリカーを使う理由
ホワイトリカー
ホワイトリカーの主張の無さを使う理由に挙げている人が多い。果実の風味が素直に出やすいというものだ。果実酒とはそれくらい弱弱しいマイルドなものなのだ。純粋に果実の風味(味・香り)を楽しむにはホワイトリカーがベストなのだ。
ところが一方で、
ホワイトリカーほど酒として魅力の無いものは無い。美味い酒に漬け込んで熟成した方が独特の風味が醸し出されてはるかに美味しいのだという主張もあります。
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面白いですね。両方とも正しいのです。問題は何(どのような味)を求めるかです。両方とも作って飲んでみて好きな方を取れば良いだけです。どのような酒とあわせるかで答えはいろいろ出てきそうです。正にそれが自家製果実酒の魅力では無いでしょうか。
- ホワイトリカー35度:
一番スタンダードな果実酒が期待できる。味見の基準に1ビン(2リットル程度)は作っておきます。 - ホワイトラム45度:
高いアルコール度数で果実の風味も薄めないで熟成させることができることを期待してやってみたい。 - 黒糖焼酎35度+:
黒糖焼酎は比較的癖が無いので好んで飲んでいますが多分果実酒にも向いているでしょう。是非これも試してみたい。
・浜千鳥乃詩_黒糖焼酎原酒38%(7年以上古酒)これとても高い。
・里の曙ゴールド・里の曙 原酒43度。里の曙 白角37度。これはよく見る酒だ。
・紅さんご40度。
・奄美黒糖焼酎「喜界島 古酒」35度 720ml
・喜界島 黒壷 37度 1000ml めちゃ高い
・くろちゅう 古酒 - 麦焼酎35度:
梅酒用・天盃(てんぱい)。リーズナブルプライス。 - ブランデー35度+:
果実酒用に販売されているものもあります。普通の高級ブランデーもいいですが、ちょっと冒険かな。お金があればどうぞ。
コスト面の考察:
ホワイトリカーはコスト的にも魅力的です。果実酒用として紙パックで販売されています。一番安い。他はそれぞれ高くなります。癖のある焼酎だと高いコストをかけてどうにも口に合わない味の果実酒ができてしまうリスクがあります。自分の味の好みを見極めながらいろいろ試すのが安全で正しいアプローチでしょう。
<砂糖について>
果実酒に使う砂糖についても同じような議論があります。氷砂糖を使う理由はやはり癖の無さ。溶けるスピードを問題にしている記事がありましたが殆ど意味がありません。ゆっくり溶けるからいいという理屈も合理性はありませんし、果実からエキスがでてくるスピードははるかに遅いのでどの砂糖を使ってもさっさと溶けてしまいます。
問題はやはり、砂糖に含まれるミネラルなどと果実の風味との相性です。調和して好みの味になればラッキー。これも試してみるしかありませんが、ベースで氷砂糖を津褐炭ものは一つ用意しておきたいです。
もっとも砂糖を入れないという選択もあります。果実のかすかな等分を素直に楽しむ態度です。
<レモンについて>
これも同様の議論があります。不足する酸味を補うために入れるだけです。果実本来の酸味でよしとする考え方と美味しければレモンを入れましょうという考え方です。
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自家製は自分のこだわりを表現するということです。
一つの極端は、
好きな酒で、好きな果実を入れて、砂糖もレモンもたっぷり入れて、果実風味の酒を美味しくいただくもの。まあ、この場合は好きな酒に果実の輪切りを放り込むようなものでしょう。美味しいけど馬鹿にされるタイプの自家製果実酒だ。時間もかけない促成果実酒だから色々と楽しむことができる。
もう一つの極端は、
酒と果実だけ。他はまったく何も入れない。ただし時間だけはたっぷりかける。多分、味自体は大して美味しくないだろうが、かけがえの無い満たされた時を過ごすことができる。どんな味でも誰にも馬鹿にされることはない。これこそが自家製果実酒の真髄だからだ。
中庸もある。
試行錯誤を楽しむのも自家製ということですね。
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